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2017/04/25 15:34

こんにちは、つるうちはなです!


つるうちはな旧譜祭りもあと五日で終わります。
皆様のおかげで、たくさんのCDが旅立っていきました。

ライナーノーツの最後は、最新アルバム「LOVE」です。
ヴィレッジヴァンガードの特典でもお付けしましたが、こちらはまた今の気持ちで書き直したいと思います。

このアルバムは、現「アシモフが手品師」、元「あヴぁんだんど」のサウンドプロデューサー、"teoremaa"こと、佐々木くんと作りました。
佐々木くんとの出会いは前にもどこかで書いたけど、本当に超ミラクルなお話しなので改めて。

私が初めて佐々木くんの音を聴いたのは、Hauptharmonieの現場視察(笑)で、あヴぁんだんどのライブを見たときです。
あヴぁんだんどのライブはもちろん、オケがあまりにも私のツボサウンドすぎて、「こいつはやばい、天才だ!」と思い、すぐに作家の名前を調べてツイッターで連絡を取ったら、「僕あなたのファンですよ!CD持ってますよ!僕がアイドル曲やろうと思ったときの指針にしたのが、アルバム"つるうちはな"なんですよ!」と言う、びっくり仰天なお返事が返ってきたのです。

ツイッターをさかのぼってみたら、ほんとに私のCDについて何度も書いてくれていて、そして実際会ってみたら思いっきり見覚えがあって、音を聴く前に出会ったのは阿佐ヶ谷ネクストサンデーの物販だったこともわかりました。
ネクストサンデーのみやこさんが私のCDを彼にすごくおすすめしてくれて、そしてライブを見てCDを買ってくれていたんです。
その彼が始めたばかりのアイドルグループの音を聴いて、私は「これはやばい!」となって連絡を取ったわけで・・

後にも先にもこんなに奇跡的な出会いをすることはなかなか無いと思います。

そんなわけで、運命に引き寄せられて音楽的に相思相愛であった私たちが、プライベートではほとんど接触も関わりも持たずに笑、ひたすら音楽だけで愛情のやり取りをしたアルバムがこの「LOVE」です。

前作「つるうちはな」があって、「つるうちはな」を聴いて参考にしてくれたらしい佐々木くんが作ったのがあヴぁんだんどサウンドで、何も知らなかった私があヴぁんだんどを聴いて佐々木くんに制作のオファーをして、一緒に作品を作り、そして今はあヴぁんだんどのサウンドプロデュースを佐々木くんから引き継いで私がやっている・・というなんかもう何?現世で輪廻してるの?というような、すごい関係性だなあと、たまに振り返ると思います。

では、一曲ずつのライナーノーツに行きます。
「これは、恋が愛に変わるまでの、ものがたり」。

1 「Grimm」
友達が「彼女にプロポーズしたいから俺たちの歌を書いてくれ!」と言ってめっちゃ青春ラブな詩集を見せてくれたんだけど、それを完全に無視して作った(笑)私なりの結婚お祝いラブソングです。最後のほうのコーラスはオットが歌ってくれてます。この曲だけ編曲を半分以上私がやってる。可愛くてちょっとエッチでハッピーですっごく好きな曲です。

2 「むすんでひらいた」
これはオットと出会ってすぐ書いた曲。今まで付き合った誰とも出来なかったこと、それは「お互いがちゃんと向き合って、心が開かれて、明るいほうに向かって一緒に歩いていける」っていうことでした。こんなシンプルなことが、どうしても叶わなかった。オットの心はいわゆる「男の子」よりもずっと無垢で、「赤ちゃん」ってくらい無垢で、30過ぎてるのに目の前でどんどん吸収してどんどん成長してどんどん変化していって、それを見ているのが本当に楽しくて面白くて、そんな、いくつになっても人は赤ちゃんみたいに毎日をフレッシュに生まれ変わりながら生きることができるんだ!!っていう喜びに満ち満ちた歌です。

teoremaaのアレンジも最高だし、あーたのコーラスも最高。そう、これ、コーラスはあーたワークスなんですよ。すごいでしょ?そう思って聴いてみたら、あーた成分を感じられるはず!

3 「赤いハート」
10代のときに書いた曲。ずっと好きだったんだけど今回やっと形になった。ちょっとレトロなモータウンっぽいかんじにしてってオーダーしたらこんな素敵な仕上がりになりました。歌詞は「穴はほるもの おっこちるところ」という名前(ちょっと記憶が曖昧なんだけど)の絵本が元になってるよ。小さいときに大好きで何度も読んだの。

4 「I HATE YOU」
アレンジが上がってきたときに狂喜乱舞した曲。お客さんの人気も高い。このサウンドはteoremaaのヤバイ成分が出まくってて本当に中毒性が高い。teoremaaのキモいコーラスも最高。笑 

これはすごくカッコイイダメな人と付き合ってたときに書いた曲。要はセックスの歌ですね。いやよいやよもすきのうち。

5 「LOVE」
デモ音源しか無かった、とってもいい曲。でもなんか、この曲、もうあんまり歌えないんだよ。これが最後かなって思いながらレコーディングしてた。ものすごく辛い恋をしていたとき、一生懸命「私は不幸じゃない、こんな気持ちになれるんだからすごく幸せだ」って言い聞かせるように、二人のハッピーな未来を願う気持ちを込めて作った。まああえなく破局するんだけど。笑 でもそんなすごい辛い恋の真っ只中に書いてるかんじに全然聴こえないところがつるうちはなのとってもいいところです。笑

締め切りギリギリで追い詰められてるタイミングで、teoremaaから「曲が良すぎて泣いちゃってアレンジが進みません」って連絡来て「うるせえいいから早く進めろ!」って言った気がする。笑

6 「why?」
これも恋愛末期の曲だね。昔デモバージョンでリリースした。すごく綺麗な曲だからやりたかったんだ。メロディラインが難しいんだけどほんとに綺麗に出来た。タカユキカトーさんのコーラスがすごくいい。

悲しい方向にどうしてもいっちゃう男の子の背中を見ながら歌ってるような歌。私昔はほんと、暗い男が好きだったんだよね・・。笑 暗い男って独特の色気あるんだよ。少女漫画とかでも一番人気あるのってワルでミステリアスで俺様みたいな男でしょ?そういう人が好きだった時期があるのよ。笑 

7 「YOU&MEそんで世界」
とても好きな曲。このときよく聴いていたポールマッカートニーの影響を受けてる気がする。個人的な音楽的観点から、とても良く書けてると思う。あとボーカルがのびのびしてて好き。

8 「いびきポップ」

吉川英里の天才的MVでもおなじみの「いびきポップ」。これはライブのMCでよく話してるけど、ツアー中にオットのいびきが聞こえないと眠れないことに気づいた私がオットのいびきをレコーダーに録音してツアー先に持っていったエピソードから出来た曲。

オットが好きすぎて「この人が死んじゃったらどうしよう!!」って思うと夜中に一人で涙が出てくる。子供の時に、「死」について知ったとき、怖くて眠れなくなったときとおんなじかんじ。結婚して5年くらい経ちましたが、未だにそのことについて考えると泣いてしまう。笑 

9 「一緒にいようよ」

つるうちはなの新章スタート、というかんじがする。今までだったらダサくて恥ずかしくて絶対できなかったことをやった。結果、とてもたくさんの人の心に届いた。私はまだまだ私を守ろうとしていたんだなって、この曲が教えてくれたよ。

実はね、この曲をまだ人前に出そうか迷いながらリハでぽろっとやったとき、橋口さんが「めっちゃいいじゃん!絶対やったほうがいいよ!」って言ってくれて、そのおかげでこの曲は世に出たんです。

私や、私の周りの夫婦を見ていて「結婚ってこういうことなんじゃないか」って思ったことを歌いました。長い時間をかけて、たくさんの人の元に届いて欲しい曲です。

10 「あいゆうえにい」

最後の曲はやっぱりこれにしてよかった。「一緒にいようよ」の予定だったけど、最後の最後で変えた。「これでいいのだー!」で終わりたかった。私の歌は答えを何も言わないし、曖昧な全てを肯定し、自分の頭で考えるための歌だと思ってる。珍しくはっきりと断言した「これでいいのだー!」は、何もかも、あなたが思ったことなら、あなたが幸せだと思えることなら全部それでいいのよっていう、この清諾併せ呑む世界への、精一杯のラブレターです。これが、私の愛です。


いかがでしたでしょうか。
「これは、恋が愛に変わるまでの、ものがたり」。
いいアルバムだなって思います。
ハデさはないけど、きっと長く聴いてもらえる作品だと思います。
なんだろうな、これはわかる人にはわかると思うけど、「セカンドアルバム」ってかんじがするね。笑
すごくセカンドアルバムっぽい。
そしてサードはどこに行くんでしょうか?

今年入ってからお客様からお題もらって書いてる曲たちも、すっごくいいのよ。
来年出せたらいいな。

では、長くなりましたが、最後までお付き合いいただいて、ありがとうございました!
つるうちはなの作品は、ほんっとに古臭くならないものばかりです。
ぜひこの機会にお買い求めいただければ幸いです。

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